『大河ドラマのつどい』第2回を開催いたしました。
6月29日(土)に『大河ドラマのつどい』を2月の第1回に続いて開催いたしました。
今年の「大河ドラマ」の主人公は『源氏物語』の著者として有名な「紫式部」です。
今回の集いでは、6月まで放送されていた物語の前半部分のおさらいや、後半の見どころなどについて、住職が説明を行いながら、参加者の皆様にも色々と語って頂きました。
前回同様、ドラマの舞台となる時代がこれまであまり扱われなかった平安時代中期という事もあり、最初は住職による物語の時代背景や、複雑な登場人物の説明が中心となりました。用意させて頂いた資料も多く、今回も学校の授業のような進行となった節もありますが、ご参加くださった皆様から、「本当に紫式部と藤原道長は恋人だったのですかね。」「『源氏物語』を宮中の人が読むにあたっては回し読みだったのか、写しを読んでいたのか、どちらだったのでしょうかね。」などの素朴な質問が出たり、色々なご意見を頂戴するようになり、ドラマを題材として歴史を語りあう有意義な会となりました。
また、ドラマの時代の仏教との関係についてもお話させて頂きました。
この時代(平安時代中期 10世紀後半~11世紀中頃)は、末法思想と浄土教が貴族を中心に広まり、藤原道長や息子の頼通が、浄土への往生を願い、極楽浄土の様子や阿弥陀如来様の姿を見て、心に描きやすくするために*法成寺(ほうじょうじ)無量寿院や*平等院鳳凰堂などを建立した事などを説明いたしました。
*法成寺・・・藤原道長が建立した寺院。京都市上京区に所在していたが、現在は石標が残るのみです。
*平等院・・・藤原頼通が父道長の別荘・宇治殿を寺院に改造した。京都府宇治市所在。
この「大河ドラマの集い」はまた来年の1・2月頃に開催いたします。
来年の「大河ドラマ」は、「べらぼう 蔦重栄華乃夢噺」(べらぼう えいがのゆめばなし)で、江戸時代後期(1700年代後半)を舞台に、浮世絵や洒落本などの版元(出版人)である蔦屋重三郎(つたやじゅうざぶろう)が主人公です。
開催にあたりましては、改めてご案内させて頂きますが、歴史にご興味のある方など是非ともご参加下さい。