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行事のご案内

『宗祖降誕会』(しゅうそごうたんえ)を開催しました。

5月22日に『宗祖降誕会』を開催いたしました。

この法会は、私共真宗高田派の宗祖である親鸞聖人(1173~1262)のご生誕(5月21日ご生誕 旧暦4月1日)をお祝いして、阿弥陀如来のお心を頂き、お念仏の人生を歩ませて頂く尊いご縁として勤められています。富田地区の高田派のお寺では、三か寺持ち回りで開催しております。蓮光寺に於きましては、3年振りの開催となりました。

勤行の様子

ご講師 上田英典師

最初に富田周辺の高田派の御寺院様にもご出勤いただき、お勤めを行いました。その後、四日市市 崇顕寺(そうけんじ)様の上田英典師にご法話を頂戴しました。

上田師は、親鸞聖人がお詠みになられた浄土高僧和讃の中から阿弥陀様のお心があらわされた一首をご讃題に、「阿弥陀様のおはたらき」についてお話し下さりました。

*ご讃題に挙げられたご和讃:

浄土高僧和讃 弥陀経意 第一首

「十方微塵世界の 念仏の衆生をみそなわし 摂取してすてざれば 阿弥陀となづけたてまつる」

意訳:数限りないすべての世界の念仏するものを見通され、摂め取って決してお捨てにならないので、阿弥陀と申しあげる。

上田師は、阿弥陀様が私たちに対してどのようなおはたらきをして下さっているのかをお釈迦様が説かれた所から、その教えが、その時代その時代で伝わり方も変化していき、やがて、末法の時代にお出まし下さった法然上人、そして親鸞聖人により本願念仏のみ教えとしてお示し下さり、今の私達のもとに届いているという事を順番にとても分かり易く教えて下さいました。

そして、私達は自分達のほうから「浄土へ往かせて下さい。」「救ってください」と阿弥陀様に願っていたけれども、煩悩を無くす事のできない私達が自分たちの願いではとてもお浄土に生まれる事はできない。実は阿弥陀様のほうから、「煩悩を無くす事ができず、苦しんでいるあなたを救いたい。お浄土に仏として生まれさせたい」と願って下さっている。その事に気付いていく事。只々、感謝していく事。そのような生き方になっていく事が、お念仏申す生き方ではないですかという事をお話し下さいました。

お念仏申す生き方とは、これまでは自分の都合の悪い事には目をつぶり、都合の良い事のみを見て生きてきた私達が、良かった事も悪かった事も全てひっくるめて冷静にこれまでの自分を顧みて、「こんな事もしてきたな。」「これからは、改善していこう」と考えたり、その事に阿弥陀様が気付かせて下さったのだと思ったりしながら、前向きに歩んでいく事ではないかと感じる事ができた、本年の宗祖降誕会のご縁でありました。

合掌

住職