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住職のつぶやき

涅槃会(ねはんえ) お釈迦様のご命日

こんにちは。2月も半ばになりました。寒さもやわらぎ、春の足音が聞こえてきましたね。

今月2月15日は、仏教の開祖であるお釈迦様が亡くなられた日(80歳で亡くなられました。)とされ、『涅槃会』(ねはんえ)というお勤めをいたします。*暦の関係で3月に行う地域もあります。

一般の方は、4月8日のお釈迦様のお誕生日『花まつり(灌仏会…かんぶつえ)』は聞いた事はあるけれど、ご命日は知らないという方も多いのではないでしょうか。

仏教徒にとって大事な節目の日なのですが、実際には法要(行事)としてお勤めされているお寺は多くないかもしれません。私のお寺も法要としては行っていません。

しかし、お釈迦様が35歳でお悟りを開かれ、その後45年にわたり仏様の法を導いて下さったご恩を思う時、感謝の気持ちを持って手を合わせずにはいられません。

 

『涅槃図』当山蓮光寺所蔵

この写真は、『涅槃図』といいまして、お釈迦様が入滅(お亡くなりになること)されたご様子が描かれたものです。『涅槃会』法要の際はこれを掲げてお勤めいたします。

この『涅槃図』には、菩薩(ぼさつ)様やお弟子さん、動物までもが集まってお釈迦様とのこの世での別れを悲しむ様子が描かれています。お釈迦様は衰えた身体を振り絞るように最後の御説法をなされ、静かに目をとじられ入滅なされました。そして、『自灯明』『法灯明』(じとうみょう ほうとうみょう)・・・自らを灯として他を灯とすることなかれ。自らの人生を自らが道を切り開き、正しく生きよ・・・として伝えられました。

お釈迦様はどのような生き方が「この世を生きる上で最も尊い生き方であるか」という事を生涯かけて私たちに教えて下さったのではないかと思うのであります。私たちがお釈迦様のように人や動物などあらゆる生きとし生けるものに慕われていく生き方をするという事はとても難しい事でありますが、そのような生き方をお手本として日々過ごしていく事は、大事なのではないでしょうか。

この2月15日の『涅槃会』をご縁にお釈迦様が生涯かけてこの私に仏様の法を届けて下さったご遺徳を偲び、感謝の気持ちを持ってますます聞法の生活に励んでまいります。

合掌

住職