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住職のつぶやき

掲示板のことば 「節分」豆まきの鬼

こんにちは。2月に入りました。この時期は、「節分」の豆まきの話題が多いですよね。近くのお寺でも「節分の豆まき」の行事を開催されている所がいくつかございます。

 私のお寺でも「節分の豆まきをしないのですか?」と聞かれます。しかし、私共の所属する浄土真宗のお寺では節分の行事は行いません。

 この「節分の豆まき」は、もともとは中国から伝わってきた厄除けの風習が由来で、仏教の行事とは関係のないものです。日本に伝わってから仏教の行事と合わさって「お寺で豆をまく」行事になっていったと思われます。

 さて、我が家でも個人的に2月3日前後に「豆まき」を行いますが、だいたいは私が「鬼役」です・・(苦笑)

「豆まき」での「鬼」は災いを表します。そして「鬼・・・災い」は「外にいって」と追い払われます。

 ですが、私は最近、実生活でも子供たちに「鬼」のように思われているようです。いつも私の顔を見ては、「鬼」を避けるように、よそよそしい態度をとられます。

 その原因は多分、子ども達と接するときの私の態度にあるからだと思います。最近の私は、いつもイライラして、怒りっぽいそうです。怒るという事は「鬼」のような顔になっているのでしょうね・・・

 仏教においては、自分中心の心の事を「煩悩」といいます。そして「鬼」というものは、自分の外にあるのではなく自分の中にいつも潜んでいるもので、この心が大きくなると「鬼の形相として」顔に出てくるのではないでしょうか。

 そのような「鬼」の心を持つ私が「自分の事ばかり考えているな。相手の事を全く考えていないな」と我に返った時、何だかほっとした気分になりました。その顔を見て子供たちが、お父さんの顔が「福の顔」になったとまた私に近づいて来てくれました。

 この「節分」の行事を通じて「自分の心の中にも常に鬼がいるのだ」と自覚し、むやみやたらと怒らず心穏やかな日々を過ごすようつとめます。                     

           合掌

住職